相談役日記

一周忌

塾経営のTips
2021.09.24
石井正和

私の人生の恩人であるTさんの一周忌法要が行われました。
約半世紀、私はTさんにずっとお世話になりっぱなしでした。

私とTさんは都下の町田で同じ新聞奨学生として、新聞を配達しながら浪人をして、大学入学をめざしていました。

高田馬場にある予備校まで約1時間30分の通学時間を無駄にしないため、
大変混雑している電車の中と駅から予備校までの徒歩20分の道のりを参考書でしっかり勉強されていたTさんの姿を昨日のように思い出します。

Tさんは1年後、早稲田大学に合格されました。
そして、後に奥さんとなる彼女を新聞配達中に見つけられました。
私とTさんは、そのころからの長い付き合いでした。

お互い会社の経営をしていましたので、よくTさんに相談していました。
でもその答えは何を相談しても同じでした。

「卑怯者になるな いんちきをするな 正しい事をしなさい」

というもので、私とすれば「そんなことはわかっているよ、他に何か違うことを教えてください」という気持ちでしたが、
Tさんの一番言いたかったのは、

「その姿勢があってこそ、何があっても逃げないで正々堂々としていられる」

ということなのだと思います。

経営者になればいい時だけでなく苦しいつらい時もあります。
だからこそTさんの教えは本当に役立っています。
ありがとうございました。

法要の後、香典の返礼品を送って頂きましたが、奥さんから私の娘達(今年結婚した)へという事で多分なお祝いを頂きました。
Tさんが生前なら大変喜んでいるはずだからという事で
「Tのおじさんからと渡してください」と書いてありました。
娘達も大切に使うと思います。

Tさんには、本当にお世話になりました。いくら感謝してもしたりません。
これからも「Tさん」の教えを守り「For yo u」の精神で頑張ります。