相談役日記
マナーと教育
ここ最近テレビを賑わせているニュースで、気になる話題がありました。
バンクーバー五輪に出場するスノーボードの国母選手の一連の出来事です。
バンクーバー入りの際の服装が国を代表する立場としてふさわしくない、
また、その後の会見での態度が好ましくなかったことから批判を浴びましたね。
服装の問題というのは、世代によって感じ方が違うものです。
私の若い頃には、今のようにファッションでピアスをつける男性は少なく
たまに見かけると大きな違和感を感じたものでしたが
最近はそうした格好をする人たちが増えて、
好きにはなれないにしても、普通に感じるようになりました。
国母選手の件にしても『あの格好は特におかしくはない』という若年層の意見もあります。
彼らにとっては、国母選手の服装は普通で、常識外れであるという認識がないのです。
こうした問題というのは『何が正しいか』を決めるのは難しいものです。
ですからこの件については、服装そのものよりも、
国母選手が、自分の常識の範疇でやっていることが
良くない印象を他人に与えるかもしれないと考えなかったことが、
問題なのではないかと私は思います。
多くの考え方や多様な価値観があるということを理解していれば、
謝罪会見で悪い態度をとることもなく
『そうした意見もあるかもしれないけれど、自分はこのスタイルをとりたい』
という主張もできたかもしれないと思うのです。
とはいえ、ファッションという観点からではなく
マナーという点から考えれば、彼のやったことは適切ではなかったと言えるでしょう。
彼が国を代表する立場としてどう振舞うべきか、ということを認識していないのであれば
周りの人たちが教えるべきだったはずです。
そうしていれば大きな問題にもならなかったはずで、
こうした時に私は教育というものがいかに大切であるかと感じるのです。
当塾では、生徒の成績を上げるだけでなく、
挨拶などのマナーを身につけられるような指導をしています。
というのも、言うまでもなくそうしたマナーというのは
人間関係において非常に重要な役割を果たすからです。
悪いことは悪い、といえることは本人にとっても周りにとっても重要なのです。