相談役日記

心を開いてもらう技術

塾経営のTips
2009.12.15
石井正和

今回は、前回の内容とも関連しますが、
相手の心を開くためにはどうすれば良いかということについて書きたいと思います。

言うまでもありませんが、心を開いてもらうためには信頼関係を作らなければいけません。
では、保護者や子供との信頼関係を作る上で大切なことは何でしょうか?

それは、仲良くなって、心がつながるようにすることです。

例えば、中学生を相手に話す時のことを考えてみましょう。
「うわー、この成績はまずいね。このままだと志望校に受かるのは厳しいよ。」
このような言い方をする人に、どんな印象を受けるでしょうか?
不安を煽られてどうしようという焦りは生まれますが、
脅しのようなことを言う人がいる塾に入る気持ちにはなりません。
「ずいぶんさぼったなー、お母さんうるさいだろ?
でも、これから頑張って褒められるようにすればいいだけだから、大丈夫だよ。」
こんな風に言ってもらえたら、
親切な良い人だな、塾に入って頑張ってみようかな、という気持ちになりますよね。
相手の子供の『成績が悪い』という事実は同じだとしても、
どう捉え、言葉にしていくかで受ける印象は全然違うのです。

相手が誰であれ、信頼関係を作ろうとするならば
①気遣う ②共通の話題を見つける(趣味・出身など) ③褒める ④励ます ⑤心配する
⑥権威付けをする(『私は~と思います。』という主観的な意見ではなく
『学校の先生もおっしゃっていたと思いますが、~なんです。』という重みのある言葉にする。)
という6つのことができれば大丈夫です。
とはいえ、難しいことですので、これが全てできる人はあまりいません。
できていない場合は、どこが足りていないのか、考えてみると良いかもしれませんね。

また、上の例では『言葉を使って』どのように接するか、ということを書きましたが、
前回書いた、雨の日に来社された保護者への対応のように
『行動で示して』信頼を得ていくことも非常に重要と言えるでしょう。